1.14.2014

【写真】 村橋勲 南スーダンにおける農村地域

PHOTOGRAPH:SOUTH SUDAN BY ISAO MURAHASHI 

 「写真:南スーダンにおける農村地域」 
村橋勲(大阪大学大学院博士課程・元NHKカメラマン)

2011年7月、北部のスーダンから分離独立した南スーダン共和国。
首都ジュバへの帰還、移住が進むなか、国民の80%は農村部での生活を続けている。
日々のは、居住環境によって異なり、牧畜、農耕、狩猟採集そして漁労に依存している。
写真は、昨年12月15日からはじまった戦乱以前に農村での生活を撮影したものである。





1.サバンナを臨む
撮影:東エク アトリア州、トリット郡 2013年1月 

再建されたロトゥホ人の集落を撮影した。ロトゥホの集落のほとんどは内戦中にスーダン軍との戦闘によって焼失 した。内戦後、少し離れた場所に避難していた住民は集落を再建し、ウガンダやケニアの難民キャンプから戻ってくる人もいる。かつては、撮影者である私が 立っている丘に集落があったが、再建後は町からアクセスが良い丘の下に移された。


2.魚捕り
撮影:東エクアトリア州、ラフォン=ロパ郡 2013年1月

パリ人の子どもたちによる魚捕りの様子。パリでは、魚は大切なおかずである。乾季になって水が減り沼地のようになった川で子どもたちは漁を始めた。カメラを向けると、得意気に獲物を見せてくれた。捕った魚はその場で焼かれ 子どもたちのお腹を 満たした。



3.葬礼のダンス
撮影:東エクアトリア州、ラフォン=ロパ郡 2013年2月

ロピットの葬礼の様子。ロピット社会において葬礼は集落の多くの人が参加する儀礼である。村の中心にある広場では2日間ダンスが行われ、最後にクライマックスを迎える。




4.ゴマの収穫期
撮影:東エクアトリア州、マグウィ郡 2013年12月

ゴマを乾燥させるために広げている。農作物が豊富なアチョリでは、ゴマは主要な作物のひとつである。ゴマはアフリカ北部が原産といわれており、南スーダン各地で栽培されている。そのままでも食べられるが、挽いてペースト状にしてから食べることが多い。

5.青空教室
撮影:東エクアトリア州、ラフォン=ロパ郡 2013年11月

ロ ピットのある集落での小学校の授業。南スーダンでは、農村部の教育環境の整備は出遅れており、それが都市へ移住する若者が増加する原因のひとつとなってい る。南スーダンでは小学校(Primary School)が8年間あり、その後4年間、中等学校(Secondary School)が続く。この集落では、低学年には教室が与えられず、子どもたちは木の下で授業を受けていた。

*写真をクリックすると拡大されます。

■執筆者紹介

村橋勲(むらはし いさお)
2005年、京都大学大学院で修士号取得。2006年から7年間、NHKにて報道カメラマンとして勤務。2012年から大阪大学大学院人間科学研究科博士課程に入学
■詳細プロフィール



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